もずくさんもとうとう３年生。
ついにこの時が来たよ、高校生の頂点に立ってしまったよ。
胸に光る「Ⅲ」の学年章を身につけ･･･てはいない。



なぜなら、

学年章を買うには春休みにわざわざ汽車に乗って指定の店まで行かなければならず、
これがもずくさんには事の外(ぃゃ案の定)億劫だったのですｗ
休み中部活がなかったこともなかったのですが、
何というか今この時期に部活に身を投じようって時にね、
そんなこと気にしてる暇は無いのであってはいすみませんすっかり忘れてました。
そこで指定のお店の近くに住んでる帝さんに頼んで買ってきてもらったのです。


((ヾ(｡･д･)ﾉ☆ﾟ+.あぁ待ち遠しい、早く来ないかな私の学年章♪


もずくさんは待ちきれず帝さんのクラスに潜伏。ぉ、もう席についてるじゃん！
今回帝さんと同じクラスになったバリー君はそんなもずくさんに気づき、
何かくっついてきたので２人で帝さんの机の前に立ちはだかる状態。

もず：「はい！学年章代の130円、持って来たよ♪」

帝：「ぁ～はいはい。えっと･･･、」

自分のカバンの中を探し始める。

帝：「･･･う～ん」

財布の中までチェックしはじめる。

帝：「･･･無い」

Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)はああぁぁっ？！
それは本気で言ってるのかっ！！
自分のだけちゃっかり学年章付け替えて･･･って、

もず：「･･･アンタの学年章も２年生のままよ？」

帝：「え･･･えぇえぇぇえぇぇ？！」

帝さんがこれほど大きなリアクションをするのを見たのは初めてのもずくさん。
ちょっと面白いと思いつつも自分の学年章も無いのだから笑っていられない。

バリー：「そういえばボク予備の学年章持ってるかも！えっと･･･、」

でかしたバリー君！！
さぁ、それを今日の学年集会の服装検査の時だけでいいから貸すのよ！！


自分のカバンの中を探し始める。

バリー：「･･･う～ん」

弁当袋の中までチェックしはじめる。

バリー：「･･･無い」

Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)お前もか･･･！！

他の友達にもあたってみたけれど学年章の予備を持っている人はいませんでした。
仕方ない、始業式前マイクのセッティングする時に立ち入る教官室で買うか･･･。

「ぇ？無いよ」

教官室の先生達は即答。

「ってかさぁ～店から学校がまとめ買いして売ればいいんだよな、生徒に」
「でもそうなるとどうしても金額割増にしなきゃあやってけないし･･･」

先生の間でアツい議論が行われ始める。こっちの問題そっちのけで。と、

「まぁいいじゃん。ここにかくれてなよ、学年集会終わるまで」





これだから体育の先生は好きです(ぇｗ
というわけで運よく何を逃れることが出来たもずくさん、
放課後さんざん帝さんにイヤミを言い続けます。
それをニコニコ聞いているアニマー。

今日の彼には笑顔が多かった！
２年生になって心から生まれ変わったのか、爽やか少年になっている。
クラス替えで嫌な人と離れたか、好きな人と一緒になったか？ｗ
高校生の青春はまだまだ続きそうです。

アニマー：「僕らも来年しっかりしなきゃいけませんし、入学式集まれといわれたら集まります、10時からですか？じゃあ９時半に着けば準備にも余裕がありますね、今日ここにいないあんずサンには僕から電話しておきますね！」

何という成長ぶり！先輩としては嬉しいような、寂しいような、
とにかくこっちももっとしっかりしなきゃいけないような気持ちにさせられる。
何だか凄くいい感じ、いい感じなんだけれど、
放送局の新顧問は「さっき話した時に目を合わせてくれなくて･･･」と悩んでた。
まぁ、何事も馴れですよ、先生。
先生とアニマーが固い信頼の絆で結ばれる日を楽しみにしてますねｗ



＋＋＋話は戻って＋＋＋

もず：「それにしても今日は危なく新学期一日目から怒られるとこだったじゃない！
　　　　覚えてなさいよっ！！」

帝:「俺アブないからねぇ～(頭が)ｗ覚えてるかどうか[笑]」

これにカッチーンときたもずくさんは、
オメェに買わせたのは放棄して自分でお店で学年章を買ってやる！！と宣言し、
それでもヤツはエヘェ～ウフラ～としているので本当に買ってきました。
くそぅ、一生憎んでやる！！

帰りの汽車で、帝さんからのメールに気づく。

帝：『学年章買ったんだよね？』

うっ、気にしてるのか･･･たしかにちょっとやりすぎだった、かな？

もず：『･･･怒ってる？』

帝：『いや』

もず：『じゃあ怒ってない証拠に笑ってる顔写メで送って』

帝：『











　　　』



＿|￣|○やっぱり憎めない･･･！！



というわけで帝さんは自分の分２個＋もずくさんの放棄分１個で、
計３個の学年章を持つ羽目になりました。
２つともなくしたら最後の１個が役に立つよ。
その時まで諦めないで！３個目の学年章！！


ちなみにさっきバリー君からもメールが。

バリー：『ごめん、やっぱり学年章あった』

Σ(゜Д゜≡゜д゜)お前ーーー！！
それがあったらこんなややこしい問題に発展すること無かったわ！！

バリー：『ごめん･･･明日学年章献上するから』

Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)今更遅いわっ！！
ってかタダでもらえるなら今日私が130円を費やした意味はっ？！

バリー：『じゃあお金払うよ』

Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)そこまでしてもらう筋合い無いわ！！
無駄に金を使うな、金を！！


やっぱり３年生になっても一向に落ち着かないもずくさんとその仲間たちでした。
学年章事件が濃すぎて遅くなってしまいましたが、
もずくさんは３年４組、新担任の先生はいかつい顔をしたラグビー部の顧問です。
記念すべき第一回目の学級通信、その名も










「番犬ポチ」

何が楽しくてこんなタイトルにしたんだろう。
というか普通先生の願いがこめられている学級通信の重みが此処にはない。
最後に付け足したように
「タイトルは某古典の女教師からいただきました」と書いてありましたが、
それを採用する方も採用する方なので言い訳はいりません。
だってその下の『３年生だよ！おー！』も明らかにテンションおかしいし。

高校生活最後の年にして突っ込みどころ大満載の予感がします、もずくです。ｗ

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